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幸と施設の出会い〜幸

小さい小さい幸は毛布にくるまれて園長に見つけてもらった。
園長との出会い、
小さな赤ん坊は幸せになれるようにと「幸」と名付けられた。
病院での出産ではなかったのであろう。
幸はへその緒がキレイに切られていなかった。
そのことを心配した園長は小児科医に相談した。
出来る限りの検査をして幸の身体に異常がないことを確かめた。
幸はミルクをいっぱい飲んで少しずつ大きくなっていった。
標準を超えることはなく
少し身体は小さかったが元気いっぱいに育っていった。

施設のスタッフから
愛情をいっぱい注いでもらい笑顔の可愛らしい女の子へと成長していく。
小柄な幸を園のみんなは可愛がってくれた。
物心ついたころには大勢の兄弟がいるような感覚になっていた。

施設で出会い家族のように暮らす仲間たちとの出会いだった。
幼稚園にも小学校にも中学校にも施設から通わせてもらうことが出来た。
しかし幼稚園の友達との出会いは幸にとってあまり良い思い出がない。
幼い友達は幸に残酷な言葉を容赦なくぶつけてくるからだ。
幼稚園に通わせる親たちも
幸をあわれむ反面、興味本位に見ていることが分かった。

幼稚園に迎えに来てくれる高校生の久美子だけが待ち遠しかった。
久美子の手は暖かくいつも幸の手を握ってくれる。
「幸、迎えにきたよ」と久美子の声が聴こえたときがいちばん嬉しかった。
ふたりで手をつないで施設まで帰る道のりは暖かい思い出となっている。